犬の血統書とは?

人間に例えると、血統証明書は戸籍であり家系図です。
『血統証明書』は、純粋犬種である事の証明です。
(日本国内にはいくつかの血統書発行団体がありますがここではジャパン・ケネル・クラブ(JKC)の血統書について説明します)JKCは、世界89カ国が加盟する国際畜犬連盟(FCI)に加盟しており、登録頭数は国内最多、世界第2位を誇る国際的なケネルクラブです。
血統証明書は、純粋犬種であれば必ずつけるべきもので、文字通り、「血統」を「証明」するものです。
第三者が純粋犬種かどうかを判断するには、血統書で確認するしかありません。
特に「純粋犬種だと言って販売した」のであれば、販売者には血統証明書によって血統を証明する責任があります。
「血統書がなかなか届かない」というトラブルは少なくありません。受取方法をよく確認しましょう。
血統書を受け取る流れ
では、子犬の血統書を受け取るまでの流れを見てみましょう。
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1子犬が産まれる
繁殖者(ブリーダーさん)の元に子犬達が産まれる。
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2JKCに登録
繁殖者は、同一の母犬から産まれた子犬達を一括してJKCに犬籍登録し、血統書の発行を申請。(これを「一胎子登録」といいます。)
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3血統書発行
JKCによる厳正な審査の後、繁殖者へ登録した子犬達の頭数分の血統書が発行。
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4販売店へ
ブリーダーさんから販売店へ血統書が送られる。
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5郵送される
販売店があなたへ血統書を送る。
※血統証明書の発行には時間がかかります。これは記載内容の不正や間違いが起きないようJKCが審査する為です。 この為、購入者へは後日、血統証明書をお渡しする事になります。
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6手元に届く
あなたの手元に血統書が届きます。
※血統証明書は大事な書類です。汚損・紛失等がないようキチンと保管しましょう。
血統書の見方
クリックすると拡大できます。
- 血統証明書上の正式犬名
- 犬種・登録番号・性別・毛色・繁殖者・所有者・譲受年月日の表示
- 父方の血統表示(父・祖父母・曾祖父母)
- 母方の血統表示(母・祖父母・曾祖父母)
- (社)ジャパンケネルクラブ公認の表示
血統書裏面の記載事項
国際公認血統証明書
この国際公認血統証明書は、繁殖者の登録申請により作成した社団法人ジャパンケネルクラブ(JKC)の血統登録台帳に基づいて発行され、国際畜犬連盟(FCI)加盟国において公認されています。
交配を許可する年齢
両親犬ともに、交配時に於いて生後9ヵ月1日以上である必要があります。
この年齢以下の場合は、早期繁殖とみなし子犬の血統証明書は発行されません。
登録犬を海外に輸出する場合
登録犬を海外に輸出し、外国ケネルクラブに登録する場合は、「国際公認輸出血統証明書」の発行を申請してください。
両親繁殖認定犬
登録犬の両親犬が種犬認定されている場合に記載されます。
同時に、父犬・母犬の犬名の最初に「*」(種犬認定の資格省略記号)が記載されています。
極近親繁殖
登録犬の父犬と母犬が同じ両親の兄弟又は親子関係にある場合に記載されます。
この語句が記載されている登録犬を交配させる場合は、優良犬繁殖の観点から、より近親繁殖にならないように交配相手を厳選する必要がありますのでご注意ください。
資格省略記号/毛色省略記号
血統書に記載される、チャンピオン犬などの資格省略記号と毛色省略記号の一覧
名義変更は必要?


ちなみに私は、血統書付きの犬は6頭飼い
一度も名義変更はしてませんが、役所に登録したので、所有者は私です。
血統書の所有者は所有権を証明するものではありませんので、名義変更をしなくても飼い主の家族であることに変わりはありません。
住んでいる住所の役所に登録すれば、犬の所有者はもちろんあなたにあります。
ただ、血統書を再発行したり繁殖をして生まれた子犬の血統書を作成する際に正しい所有者の確認をしなければいけませんので、同クラブは早めの名義変更を推奨しています。
ショーに出したい、繁殖したいという目的がある場合には名義変更が必要です。
名義変更にかかる費用
- 血統書発行日から6ヵ月以内 1,200円
- 血統書発行日から6ヵ月を過ぎた場合 3,600円
名義変更は、JKCクラブ会員の資格が必要となりますので、非会員の方は「入会」の手続を同時にします。
JKCクラブ会員費用
- クラブ入会金:2,000円
- 年会費:4,000円
詳しくはKJKC公式サイトへ
ポイント
血統書はドッグショーや展覧会、発行団体主催の競技会などに出場するとき、交配のときも必要になります。